[本Game of Thrones、三国志(1)

A Game of Thrones (A Song of Ice and Fire, Book 1)

A Game of Thrones (A Song of Ice and Fire, Book 1)

私が持っている版とちょっと違う表紙だが。海外の本はいろんな出版社からいろんな表紙で出されるようなので、amazon Japanで検索しきれないことも多い。
ハヤカワ版は
七王国の玉座〈1〉―氷と炎の歌〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)

七王国の玉座〈1〉―氷と炎の歌〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)

古いバージョンだと5冊もあるのかよ! 驚愕。
再読。
かなり前に再読し始めたのだが、ある事件がきっかけで子供たちがどんどんひどい状況にはまっていくことが分かっているので、その事件が起こり始めたところで読むのを止めたまま放置しまくっていた。
『ブラッド・ソング』を読んだら重厚ファンタジー熱が上がったので、続きを読むことにした。しばらくはずーっとSF状態だった。
細かい部分は覚えていないがこの巻はおおよその話は覚えていた。相変わらず子供たちの年齢の幼さに反してかなり大人な部分が、ある意味「リアル」なんではあるが、大人たちの子供たちに対する、現代から見れば冷淡ともいえる振る舞いも、「リアル」な部分なのかもしれない。庶子(Jon)の報われなさとか、かわいくて従順でそこそこの頭が必要で上品な振る舞いができればいい、みたいな女の子(特にSansaとか。しかも11歳で婚約とか)に対する評価とか。でもJonは比較的恵まれているように感じたのは、これまでの感想と違うかな。おそらくこの子が一番父親(本当の父親かどうかもはっきりしないんだけど)に似ているのかもしれない。
さて、残りをすべて再読し数年前に出た新刊(もうすでに新刊ではない状態だ)にたどり着くのはいつだろう。デカイし知らない単語はひょこひょこ出てくるしで外にもって読める本ではないから家でしか読めないし、家で本を読む時間も限られるからな。



三国志 第一巻 (文春文庫)

三国志 第一巻 (文春文庫)

全部出たら読もう、と思って4巻までしか持っていないんだが、十数巻とかでてるんだけどどうしよう。
三国志、ということだが、極端に言えば後漢の初めから。光武帝の名前もチラチラ出てくる。本筋は光武帝の曾孫当たりからだが、その当たりから後漢が政治的に混乱し始めるところ、だからこの時代から話を始めているようだ。宮城谷昌光的には三国志演義ではなく、本筋の三国志を下敷きにしたいからのようで、それだと実際に三国志の例の三人というか四人というか五人というかが同時代的なのはほんの数年にすぎないため、というのも理由のようだ。
本巻の後半でようやく曹操の祖父(宦官だが)がひょこひょこ出てくるくらいか。
外戚による実際の統治というのは日本史でも普通の話だが、後漢では外戚というのは皇帝の母方の祖父ではなく、前皇帝(あるいはその前の皇帝)の皇后(皇太后)と(その兄弟)いうことになるようだ。三代にわたって皇太后による摂政政治が行われており、その三人目が善政を敷いているのに自らの兄弟によって政治的に歪みが生じてくるところで1巻は終了。
日本では天皇になってしまえばほとんどが殺されることはないようなイメージ(上皇にさせられてしまって政治的には無力化されることが多い。数人が島流しにされるので、島流しはアウトロウ化されるから殺される可能性はあるが。皇子の時点では殺される可能性が大)だが、どうも「病死」としているが皇帝は実際には殺されたんじゃないかー、という短命の皇帝が多すぎる気がする(ここまで殺された皇帝は始皇帝の後継を含め三人しかいないことになっているが)。だから皇后が実権を握る(皇嗣が幼児だったり子供だったりするから。または、皇嗣を敢えて子供にするとか)訳だが。そして政変が起こったり皇帝が代替わりしたりして親政を始めると、それまでの皇太后一族とそれに連なる官僚や宦官がことごとく殺されるという、中国帝国の恐ろしさよ。
帝国が革命で変わるときにもそれまでの皇室が滅されるし。
しかし人名が多すぎるし読めない漢字も多いしで続けて読まないと大変なことになりそうだ。