ブラッド・ソング・血の絆

ブラッド・ソング 1 血の絆 (ハヤカワ文庫 FT)

ブラッド・ソング 1 血の絆 (ハヤカワ文庫 FT)

王道ファンタジー
あまりの強さによって王国にとっては英雄であり、敵にとっては憎んでも憎みきれない主人公が、捕虜となりどうやら何かの裏がありそうな「決闘」のために船に乗せられ、その結果による彼の死を目撃しようとする王史編纂者に対して、少年時代からの話をする、という体裁。
父親に半分捨てられるように騎士団に引き渡され、家族を捨てて騎士団のメンバーのみを家族「ブラザー」とすることを余儀なくされた少年が、厳しい訓練と「試練」によって仲間を失いつつも成長していく姿が描かれる。(それゆえに「血の絆」という日本側がつけた副題に違和感ありあり。血の繋がりのない者たちの絆の話なのに)
という感じのことが本自体にも書いてあるが今のところこれ以上のことは言えないのが残念。トリロジーの1冊目をさらに3分割にした1巻目であり、2巻及び3巻は今年の夏頃までに出る、という状況で、本家のトリロジーも三部目はまだ出版されていない、となると全部読み終わるのにどれぐらいの時間がかかるのかしら〜。原書に手を出してしまいそうになるのをぐっと堪える。
衣鉢を継ぐ、とされたマーティンの「氷と炎の歌」の原書の読み直しをしているさなかでちょっと無理だし。まあ、楽しみに待ちましょう。伏線もたくさん貼られていることだし。