ファンデーション対帝国、第二ファウンデーション
ファウンデーション対帝国 ―銀河帝国興亡史〈2〉 (ハヤカワ文庫SF)
- 作者: アイザック・アシモフ,岡部宏之
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1984/08
- メディア: 文庫
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第2部でミュータントが登場。大人数の集団を扱う社会学的心理学的学問によるセルダンの予言には、個人の働きは含まれていない。個人がどう動いても大した変化は起こらないことが前提だから。だがこのミュータントは一人で大変動を引き起こし、とうとうセルダンの予想が大幅に外れる。
ミュータントの名前の由来(これは次巻でようやく明かされるが)、どのような以上能力を持っているか、そして姿をまったく見せないという話の流れで誰がそのミュータントであるかは再読なので分かってはいたが、どういう結末なのか、誰かが死んだような、というぐらいしか覚えていなかったので、もうそこだけが読みたくて猛烈に読んでしまった。基本的にSF読む時はあまり検証したりしないで物語として読むタイプなので、普通だったら途中でミュータント「ミュール」の正体が分かった人は多かったのかもしれない。分かっていて読むとそこら中に伏線が張ってあるんだよなぁ。
うろ覚えしていたものがでてこないなぁ、と思ったらこれはこの後の話であった。
第二ファウンデーション ―銀河帝国興亡史〈3〉 (ハヤカワ文庫SF)
- 作者: アイザック・アシモフ,岡部宏之
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1984/12/01
- メディア: 文庫
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後半はミュールが唯一近くにおいて(状況としてはミュールがくっついていたように描かれているが)その能力を使わなかった女性の孫娘が主人公。生意気で、頭の回転が善くて、行動力があって、自信家のローティーンの女の子ってかわいいなぁ。最後の最後にそれが第二ファウンデーションの行動のせい、っていうのがちょっと残念だけれども。
結局第二ファウンデーションはどこにあるのか、どれほど人びとに影響を与えているのか、は読者には明かされるが(これも覚えていた)、登場人物たちには正確なことは分かっていないのに、よく分かったと信じ込み、第二ファウンデーションは滅び、最初のファウンデーションが再びセルダンの予想に従って進展していく、と納得して終わる。セルダンのプランにミュールの影響があったにもかかわらず曲がりなりにもしたがうことができたのは、人びとが滅ぼしたと信じている第二ファウンデーションのおかげなんだけどね。
ここでアシモフは一端ファウンデーションシリーズについては筆を置いている。しかし30年の月日がたって新たにファウンデーションシリーズが始まるのだが、これは途中までしか読んでいない。人類がすでに忘れてしまった生誕の星、地球の探索が最終的な目的であり、そこにあたまにRのついたあの人がいるような、というところで読むのを止めてしまったが、実はあれで終わりだったんだろうか。
もうちょっとゆっくり読まなきゃいかんな。