マルドゥック・スクランブル The 1st Compression (圧縮)

頭痛がひどい時は眼鏡をかけられないので、やれることは寝ることか何かを読むことぐらい。


鬱陶しいぐらいのモノローグ(特に主人公の)、意味のよく分からない言葉遊び(主人公の)、思わせぶりすぎて何を言わんとしているのか分からない会話(特に主人公の)、という、なんというか「大人な中二病」感満載の初めの方で力尽きそうになった。それに加えて周囲の描写が少ないこと。テンポが悪くなるので周囲の描写が多すぎるのも問題はあるが、それでも世界観を掴む上では重要になることが多いし、その世界観をある程度掴んだところで話がとんとんと進んでいくことも多いので、それは頑張って読もうと思う。しかし周囲の描写があまりにも少ないと、何もかもが薄っぺらくて困惑する。その上思わせぶりな問答やこんなに言葉をうまく操れるんですよという作者の声が聞こえそうな言葉遊びや、性格を掴むのがまったくできないモノローグの多さに辟易した。
4章立ての最終章でその手のものがあまりなく、直接的で意味の分かりやすい会話やモノローグが現れてテンポよく進むようになったなぁ、というところで2巻へ続く、というこのたたき割られるような感じが何とも。
展開は気にならなくもないが何がなんでも続きを読まないといけないような気もしないので、2巻を読むかどうかははっきり決められないな。しかし、漫画じゃないんだからいくら3部構成とはいえ地獄の引きっていうのはどうなのか。今まで読んできた本でも続巻に向かう前には一応ある程度はきれいにまとまっている部分もあるんだと思うんだけど。ものすごく、漫画チック。漫画が読みたくて本を読んでいるわけではないんだよ。
後、時々日本人が書いたものに多くてこれも辟易することが多いんだが、やたらカタカナのルビが多いのも気に入らない。