ティンカー

ティンカー (ハヤカワ文庫SF)

ティンカー (ハヤカワ文庫SF)

作者は日本のサブカル好き女性。
主人公は見た目は15、16歳ぐらいにしか見えない身長150センチの18歳、物理の天才の女の子、ティンカー。舞台はエルフの住む世界(別の惑星)に転移したピッツバーグ。30日に1日だけ地球に戻される環境で繰り広げられるロリータ天才少女の冒険活劇ロマンスSF、てんこ盛りだな。
エルフの使う魔法と、物理と遺伝子工学が理論上繋がっているために、ティンカーは限定的に魔法を扱う(魔術を使う意味ではなく)こともできる、本人が理論的に確立している範囲内で、だが。
「天才少女」にありがちな「年頃の男の子はバカでつまらない」と考えている服装にもまったく頓着しないが、元気でまっすぐな性格な女の子が不老不死に近いエルフの王子様の愛する対象になって三つどもえの世界の争いの中心となっていく、というなんというアニメ的展開。またエルフの王子様が美形揃いのエルフの中でもさらに美形で、流れるような黒髪、美しい碧い瞳、その上少し強引で魔法を使わせると最強というできすぎな200歳を超えた男。さらに10歳年上の警察官にも愛され(途中ですごい勢いで株の下がる当て馬)、王子様が付けてくれた護衛が身も心も捧げてくれるというハーレム状態。
エルフの王子様もいいが、この護衛が素直で真っ直ぐで、実直で忠誠心強くかわいいマッチョな、あだ名はポニー。ポニーが一番ステキだったよ、王子様より。王子様は強引すぎてやりすぎてしまったところがあるからなー。


アニメにしても良いんじゃないかと思うぐらいのお話だった。これぐらいラブラブしてるならもう個人的に良いんじゃないかと思った、ラブ話は苦手なんだけど。