歴史認識の違いなのかな

少々理由があってイェイツがらみの論文をちょっとだけ読んでいる。
喉に引っかかるものを感じながら読みつつ、文学研究者の歴史認識ってちょっとなぁ、と思っていたらこれは文学研究者全般ではなく、人によることが良く分かった。20世紀初頭の文学者の感じる過去のイメージと、それよりも遥に過去のおそらくもっともあったと現在考えられる状況との違いを意識しているかいないか、という点が大きい感じだ。この点を意識している人は「〜は信じられていた」というような言葉をちゃんと細くしているので、20世紀の「イメージ」の話なのか、そうではなく歴史的な事象の話なのか、がはっきり分かる。


文学研究者は言葉の選択が恐ろしく厳しい法則に則っているのだろう、と思っていたがどうもそうではないらしい。イメージで語る場合もある、そしてそれを読んでいると論文と言うよりはもう文学作品としか思えなく見える。文学の研究ってたいへんなんだな。