これがいわゆるサイバーパンク?

頭をものすごく使うと肉体的にも疲れるのね。でも精神的に気持ちのいい疲労。しばらくしたら整理し直さないと。


タクラマカン (ハヤカワ文庫SF)

タクラマカン (ハヤカワ文庫SF)

ものすごく読み進めるのが苦痛だった。サイバーパンクって読んだことないし、「ブレードランナー」はあんまり好きじゃないし、おそらく自分は好きではないだろうと思っていたので手に取っていなかったが(「甲殻機動隊」は好きなんだが、これはサイバーパンクなのかそうじゃないのか。それとも単に少佐萌えなんだろうか)、これがサイバーパンクだったとは読み終わって知ったよ。
印象としてはちょっとした未来であり得るだろう科学の進み具合の、ちょっと現在とはずれている世界でのちょっといかれた人たちのちょっとした事件の起こった日常を描いたもの、という感じ。なんか大きな事件が起こるわけでもなし、まったく理解できない世界でもなし。表題作はちょっと気持ち悪くて結構楽しめたが、そこにたどり着くまでが大変だった。
表題作「タクラマカン」の、あのもし存在するとしたら(あり得そうなんだが)、と考えた世界の絶望的で笑っちゃうんだが狂気とすれすれ、という状況(というか「実験」?)がわたしの琴線に触れたんだが、ま、何ともうまく説明できないね。進化するらしいねばねば系のロボットと、萩尾望都の話でありそうな押し込められて忘れ去られていつまでも管理される人々がね。