ロボットもの
なんかふと思い出した。
少女漫画にもあるのよね、ロボットもの。
自我を持ったロボットが、人間との関わりにおいてどう行動するのか、というのが興味のポイント。
アシモフのロボット三原則とか出てこないのが、また良かったりするわけで、
それがSF的物語にファンタジー職を加える要素になったりする気がする。
- 作者: 樹なつみ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2004/11/05
- メディア: コミック
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人間とロボットの違いは、前者は他者のために命を捨てることもできるが、後者は自己保存の法則で動く、という構造の中で、ロボットが他者のために自らの判断で命を捨てた場合、それはロボットなのか人間なのか、という話。主役は樹なつみの典型的な「べた髪の美ハイティーン、屈折した性格加味」。そしてヒロインは男性型白髪(設定的には銀髪だったか?)ロボット。ちゃんとした女の子のヒロイン(この作者に特有の相変わらずあんまりかわいくない、カワイイという設定のヒロイン)はいるんだが、どう考えてもロボットがヒロイン。ちなみに準主役の、結局のところロボットに過ぎなかったロボットにマジ惚れしてしまう、ヒゲ軍人の話が実はメーンだったんじゃないか、と思わせる話でもある。
- 作者: 清水玲子
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2000/03/01
- メディア: 文庫
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ジャックとエレナシリーズの中の長編(このあとの清水玲子の漫画は激しく長編になるので、それと比較すると短編なんだが)。ジャックとエレナはどっちもロボット。死ななくて年を取らない、という設定が強調された話。もう何年も読んでないのでうろ覚えなのだが、一つだけ鮮明に覚えているのは、比較的冷淡(ジャック以外には)なエレナが、「自分たちを作った創造主である人間の命令には従わざるを得ない、でもその命令されたことをしたくない」と板挟みになるところ。多分そういう話が出てくる。彼(性別はないのだが)の最終的な解決法が、記憶を消去すること(しかも本人には自覚がないので、人間の精神的回避方法と同じなのだが)。与えられてしまったあり得ないほどの長命に、どう対処しなければならないのか、というロボットものでは良くある話なのだが、記憶を無くさなかったジャックの方と対比することで、その悲しさが強調されていた。
- 作者: 佐藤史生
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2001/04
- メディア: 文庫
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ここに収録の最後の二つ、「チェンジリング」・「ネペンティス」が、ロボットもの。この作者、たしかRダニール・オリヴォー(byアシモフ)好きだったはず。「チェンジリング」は、人間を貴種とみなし、精神的にも肉体的にもか弱い彼らを素直に実直に保護しようとする移民惑星のロボットたち。結局最後の貴種が失われて、しかもその原因を唯一知っているロボットがその衝撃による精神崩壊から立ち直り、他のロボットたちに事故的にその原因を教えてしまう。その結果、彼以外は、自我を放棄してしまったロボットしかいない惑星と化した、といった内容。この作者はいろいろな作品にいくつかの同設定のガゼットを挿入するのだが、「ネペンティス」はその中の一つ、「複合船」ものだが、やはり人間に対しては素直に行動することで、人間にある種の害をもたらす。自分たちの想像したものには完璧を期待するのに、自分たちは甚だ完璧ではない人間、といった構造が見える。
良く考えるとロボットじゃなくてもイイじゃん、と思わせるのが清水玲子のか。逡巡する理由はロボットっぽいのだが、人間に作られた故に悩む、というのは「ジョーカー」シリーズにも共通。こちらは人工人間の話。あ、これも新刊で買えない・・・。数年前に最終巻が出たばっかりなのに・・・。
JOKER (ジョーカー) (1) (ウィングス・コミック文庫)
- 作者: 道原かつみ
- 出版社/メーカー: 新書館
- 発売日: 1998/08/24
- メディア: 文庫
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ロボットもので怒りと共に思い出したのが、「AI」。相当面白くなかった。しかも長すぎ。ロボットだけど母親の愛情を求める、という最初の三分の一のプロットは好きだったのだが、そのプロットは後半になればなるにつれてただのおバカな子供のわがままに過ぎなくなってしまったのが残念。この映画で個人的に最高に盛り上がったのはジュード・ロウの美しい英国アクセントの英語であった・・・。