立場としてはどうよ。

「原爆投下しょうがない」 久間防衛相が講演(06/30 13:37)


 久間章生防衛相は30日、千葉県柏市の麗沢大で講演し、先の大戦での米国の原爆投下について「長崎に落とされ悲惨な目に遭ったが、あれで戦争が終わったんだという頭の整理で、しょうがないなと思っている。それに対して米国を恨むつもりはない」と述べた。

 米国が旧ソ連の日本への参戦を食い止めるため原爆を投下した側面があるとの見方を示し「日本が負けると分かっているのにあえて原爆を広島と長崎に落とし、終戦になった。幸い北海道が占領されずに済んだが、間違うと北海道がソ連に取られてしまった」と指摘。

 また「勝ち戦と分かっている時に原爆まで使う必要があったのかどうかという思いは今でもしているが、国際情勢、戦後の占領状態などからすると、そういうことも選択としてはあり得るということも頭に入れながら考えなければいけない」と述べた。
http://www.nagasaki-np.co.jp/f24/CN20070630/ma2007063001000274.shtml

以前の「女は産む機械」と同様で、ここだけひっぱってきて「原爆容認なんてひどいわ」とするのはどうかとも思うのだが、問題は立場だよな、まず。防衛省(になってるし。日本にいない間にずいぶん変わったよな)の現トップの発言、というのが問題なんじゃないのかな。確かに原爆で日本は最終的に敗戦を受け入れた、という考え方はあるし(特に米軍ヴェテランたちにそう信じている人たちがいる)、そういう考え方があっても良いと思う。でもこの国の、軍事(軍隊ない、ってことになってるけど)のトップがこの手の発言を、どういう意図によるかはわからずも口にし、こうやって記事として取り上げられた(となるのは分かり切っていることだから、本人は敢えて発言したともいえる)となると、言質を取られたってことにならないのかな。もしアメリカが「イラクが泥沼になってもうどうしようもないから、限定的にだけど原爆落として終わらせることにするけど、日本的にはオッケーよね?」とか言ってきたら、原爆落とされた唯一の国(実験場として原爆・水爆の被害に遭ってる人たちは、アメリカ本土を含めて世界にいっぱいあるけどね)の大臣として、内閣として、反対する時に足枷になりそうなんだが。まー、劣化ウラン弾を使ってる時点で影響は原爆と変わりない状態になっているとは思うんだけどね、やっぱり「見た目」の威力は原爆・水爆には勝てないだろうよ、「派手」である意味において。
個人的には、被害者のことを考えると、どういう結果になろうともどういう理由があろうとも、原爆には反対したいんだがね、感情論だと言うことは重々分かってはいるが。