コロンブス以前の食事

本日の夕飯はとってもアイリッシュな、あるいはとってもドイチな、「茹でソーセージと茹でジャガイモと茹で人参」。付け合わせはつぶつぶマスタード
これだけでお腹いっぱいになるのは、ひとえにジャガイモのすばらしさにあるのだが、ジャガイモが南米からやってくるまで、ヨーロッパ人は何を食べてお腹いっぱいにしていたのか?
とりあえず考えつくのは、パン(麦の種類はいろいろ)、おかゆ(麦の種類はいろいろ?)、乳製品(特にチーズ)。これしか思いつかない。あとは時々魚食べたり(でもこれも主食にはならないし)、果物・野菜類。でもこれだけじゃあお腹いっぱいにならないよねぇ、やっぱり主食になり得るものと一緒に摂らないと(しかも味付けはほぼ間違いなく塩のみなんだろうなぁ。味気ない)。
麦は米より収穫率が悪そうなので、ちょっとでも気温が低い傾向が続いたり、天候が不順だったり、大嵐がきたら、あっという間に飢饉の恐怖。その場合、教会はどの程度まで救済できたのか? 
ライ麦に麦角病が発生しちゃった日には、病人+飢餓。まあ、ジャガイモが入ったあとも、根腐れ病だかでジャガイモ全滅→アイルランドで「ジャガイモ飢饉」発生、と、とても19世紀ヨーロッパで起こったとは思えない事態も起きてるわけだが(ヨーロッパにおける唯一の植民地、第2級レベルの人々、当時の感覚で言えばアイルランド人はヨーロッパの「黒人」扱い。もちろん、アフリカ系の人々が続々と奴隷として誰かがなんの権利もないのに勝手に売っぱらっていた時代における認識での「黒人」)。
アイルランドの法史料(800年頃)だととりあえず麦をlordに払ったり(as food-render)していて、おそらくこれは麦そのまま、あるいはパンにして、ということらしいが、なんだかサリンベネーを読んだ時は、聖ルイと一緒にご飯食べたうれしそうな記述に於いて、パンあるいはおかゆ、という記述がなかったような気がするんだが。それともそれらはデフォなので敢えて書かなかったとか? とりあえず覚えているのは最初がサクランボで(デザートじゃないのかー、と一人突っ込みしてた)あとは、ウナギのパテしか覚えてない。でもこれじゃお腹いっぱいにならない・・・。
お肉はもちろんよっぽどのことじゃないと食べられないわけで。あ、でもお肉食べられる率は実は初期中世に於いてはアイルランドはたの地域に比べて比較的高かった、という説もあったりする。牛、豚、羊、あと馬か。ベーコンという単語が複数あるのを何とかしてくれ。米・魚主体の日本人には、違いが分からないよ。