中学生の関係代名詞

10何年ぶりに中3生に英語を文法から教えている(昨年持った中3生は延々と長文問題やればいいぐらい出来のよい子であった)。知らなかったよ、文科省の規定による中3生の関係代名詞があんな異常な状態とは。
主格のwhich、whoをおしえたあとにthatを教える。thatから教えた方がいいと思うんだけど、と私は思うのだが。
目的格はwhichとthatしか教えない。whomを教えない。だから先行詞が人の時はthatを選択させる。ここが最も異常なところだ。whomがいけないなら目的格もwhoで教えればいいじゃないか、ルールは一緒なんだから。
現在教えている公立校の教科書ではここまでしか教えない。目的格の省略も教えない。以前教えていた私立(一貫校)の中3生はまず目的格省略の文から教えていたがこれも異常。他動詞には目的語が必要とか、省略された文には目的語がないのはなぜなのか、そういう部分をマルっと無視されるから訳はできるけど文が作れない状態。
確かに誰でも、他動詞には目的語が必要だがそれが目的格の関係代名詞として文の前、先行詞の直後に移動してしまっているから無いように見える上にその関係代名詞が省略されているんだよ、といっても理解できるわけではないかもしれないが、がんばって教えれば分かる子がほとんどだと思う(その前に他動詞を教えてくれてなくちゃいけないんだがその辺も無視されてるっぽい)。
なので高校受験するには塾に行かないと何ともならない子供が増える。塾必須っておかしいだろ、高校も義務化しろよ。


下に合わせる文科省の指導要綱ってこういうこというのね、とよく分かった。高校ではそこから教えなければならないからいつまでたっても受験対策までいかなくて結局塾行かなくちゃならない子供が増える。よくできる子だったらちょこっと教えれば分かるレベルも教えないから。そして学校のテストが教科書まる写しどころか問題集まる写しで「覚えてくれば点数取れるよ」という状態だと、応用問題はできないわけで、成績はものすごく良いのに(評定平均で4越えてたり)模試が全然できなくて塾で教えても何度も教えてもまったく覚えてくれなくて、学校の教科書しか覚えてこられない。「中学までの英語で英語は話せます」といってもそれすらも理想論か、終わってるなぁ、教育。教えている方もゆとりとかだったりする時代だし。