The Early Middle Ages

The Early Middle Ages: Europe 400-1000 (Short Oxford History of Europe)

The Early Middle Ages: Europe 400-1000 (Short Oxford History of Europe)

初心者用の本ではあるが、ものすごく知識の偏ったわたしにとってはとてもためになった。
個人的には「アイルランドはこれまで考えられてきたほど、他の地域との違いはないよ」と書かれていることがすばらしいが違う意味でちょっと残念。そこが売り込みポイントと考えてたのにー。その割にはアングロ・サクソンイングランドは結構いろいろな例としてあげられるが、アイルランドはときおり付け足し程度に一段落与えられるぐらいが関の山、なのが本当の意味で残念。
あと、Devroeyを英語で読めたことは良かった。英語で書かれたものなんてほんのちょっとだしこのような概説書を読んで彼の説なんてほんの一部しか分からないだろうけれども、だ。
一冊通しての主張は、紀元1000年挟んでの劇的な変化なんてものはないよ、というのがここ10数年の常識だよね、というところか。ただし、変化があった、という部分ももちろん書かれてあるところは非常に公平な態度だ。
巻末のFurther Readingはおいしい。でもとりあえずいまはアイルランドを何とかしないと。