こわれた腕輪
- 作者: アーシュラ・K.ル=グウィン,ゲイル・ギャラティ,Ursula K. Le Guin,清水真砂子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2009/01/16
- メディア: 単行本
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1巻より(かなり記憶がないが)ちょっと(結構?)大人になったゲド。
ダンジョンはきらいなのだが(指輪のモリアも何度読んでも苦痛)初めはかなりダンジョン話。しかも真っ暗。一本間違えると二度と出てこれない場所。そこを主人公の一人、闇の神々に仕え、闇に囚われ、闇を自分のものとし、闇の神々の喜びそうな生け贄の殺し方を考えることを自分の使命としていた女の子が、延々と歩く。そしてゲドと出会ったことでその中身が普通の女の子と変わっていく。ゲドの魔法の大きなところは、実は明かりを作り出せるとか、動物を呼び寄せることができるとか、目くらましができるとかではなく、その他人の心に与えるよい意味での影響なんじゃないだろうか。そしてその背景にあるのは、すべての物の本等の名前を見つける能力。闇に囚われた大巫女の心に決定的だったのは、名前も魂も闇の神々に名前も魂も献げられたと思いこんでいた少女の、大巫女になる前の名前で呼びかけたことだったのだから。
他に二冊の本を同時読みしていたが先に読み終わってしまったのは一昨日から読み始めたこっちだったとはね。