身体の中世

身体の中世 (ちくま学芸文庫)

身体の中世 (ちくま学芸文庫)

術後に読みまくって読み終わった。
12、13世紀における、逆説的な身体への関心の強まりと、社会階差がはっきりとしてくることもその背景とした身体にかかわること(身振りや服装やメタファーとしての身体の各部分)のコード化を、さまざまの観点から、さまざまな史料を駆使して前大使的に捉えた力作。
池上先生30代の作品だってよ〜。
ロマネスクが中心だが時々突然ゴシックやほとんど近代まで出てきたしまうのは、勇み足と言えるが、まあそれはしょうがない。そのあたりもほとんど気にならなかったほどだし、一般書としての簡易さもあるにもかかわらずこの内容。
これを読んでからバイナムを読めば、と一瞬思ったがやっぱりスコラ学派よく分からなかったので今のタイミングでもいいか。