南アフリカ対フランス

試合に先立っての国歌演奏時、南アフリカの選手陣には、人数は少ないが白人も入っていて、何ともいえない気分になった。国家が鳴り響く中スタンドが映ると、黒人女性がものすごく大きな声で(おそらく)国歌を歌っているシーンを見て少しじーんとした。そのあとや谷戸氏を召された女性も映ってが、そのあたりからなんだか落ち着いていられなくなった。彼女はおそらく、リアルにアパルトヘイトの時代を覚えている人にちがいないと思って。国歌斉唱が終わり、南アフリカサポーターが熱狂しているときに、白人の南アフリカ人ふたりの男性がブブゼラを吹いて声援を送っているのを見て、涙が出そうになった。
こういうのが感動って言うんだろうな、と思った。
そういう意味で、フランスは残念ではあったが、決勝トーナメント出場は逃したものの、南アフリカは勝って良かったと本当に思った。
これで、黒人の貧困層に多い失業率と、白人層に多い修飾に関する不満とが消え、治安が良く、みんなが平和に幸せに暮らせる国に速くなるといいな、と考えた。だからってどうしようもできないんだけれども。


小学生のころ、日本人は経済的に先進国であったから「名誉白人」と呼ばれていたことを知って、ものすごく微妙な気分になったことも思い出した。日本人はそれでもカラード(良い言葉じゃないけど)なんだよ、と。