エンディミオン(上)

エンディミオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

エンディミオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

ハイペリオン』シリーズの第3部。それ以前の話をほとんど記憶してなかったのでヤバイかなぁ、と思っていたら「その後の話を知りたいという人にとっては失望するだろう」のようなことが書かれていたので、大丈夫だ、と思っていたらそんなこと全然無かった。読んでる内にほんのり思い出したりはしたが、それでもいろいろ不十分なのでしょうがないからWikipediaであらすじを読んだ。
なぜか「シュレディンガーのキャットボックス」という素敵な死刑執行箱(しかもいつ執行されるかは分からない)に入れられたロール(スペイン語だとラウール!)・エンディミオンが、自らの過去話を綴った、という形式。彼と、彼が救い保護し(とは言っても上巻ではかなりのヘタレ)愛した(らしい)救世主となる少女とのある意味ロードムービー的話。少女(12才)の言葉遣いにもうちょっと意識して欲しかった翻訳だがまあよくあることだからしょうがない。鳥も直せずスピード感が良かった。
ハイペリオン』で出てきた寄生生物の使われ方が結構身の毛もよだつ、というかそれでキリスト教っていうのはもうパロディだろう、と思えた。
希望としては全巻までで唯一よく覚えていたレイチェルが出てこないかなぁ、と思うが彼女は実は彼女でした、というのは全巻で出てきちゃったから出てこないかもな。


眼科の検査後の、目の見えない状態(瞳孔を拡大させる薬を使うとその後4〜5時間は焦点が合いにくくなる)でも読みやめられなかった。楽しかったよ。