中央アジア!

乙嫁語り 1巻 (BEAM COMIX)

乙嫁語り 1巻 (BEAM COMIX)

ビクトリア時代のメイド、については「ああ、作者は本当に好きなんだなぁ」と微笑ましく客観的に楽しんでいたが、
中央アジアなど描かれてしまうと客観視できない。西域大好き。
中庭にブドウ! とか、半遊牧! とか、絨毯は壁掛けにも使う! とか、全財産身に付けとく! とかそういうの大好き。
しかも幼妻ならぬ幼夫(あれは姐さん女房という言葉では片づけられんよ)。一度も会ったことのない二人がかなり年の離れた夫婦になる、
というのはそれほど珍しくないであろう時代と場所で、敢えて妻がかなり年上、という設定は良いわぁ。一悶着ありそうだし。


相変わらずの「どうしてそのシーンを異常に何コマも何ページも使ったあげくに見開きにページどーんなんだ」という表現技法が良い作者だね。それが結構良いリズムを産んでいるしね。
個人的にすばらしいと思ったのははぐれた子羊を布でぐるぐる巻にして前後逆にして馬に乗せたシーンで、後ろから見てるとめぇーめぇー言っているところと、
熱が出た夫を妻が抱えて走り回るところでした。ごちそうさまでした。