ポー

ものすごく久しぶりに『ポーの一族』を読んだ。それもコミックスの3巻から。裏を見たらかったのは昭和でした。かなり黄ばんでるし。しかも36刷。このころはある程度有名な漫画だと、古本ではなくて新品でコミックスで買えたんだなぁ、と感慨。買ったのが吉祥寺のパルコブックセンターであったことまで覚えている。
3巻は実は一番苦手だったんだけど、この歳になって読み返すとずいぶん印象が違うなぁ、と。ものすごく陳腐だけれど「みずみずしい感性」という言葉がピッタリなのはこういうことなんだな、とふと思った。
これを描いたのが萩尾望都がまだ20代前半の頃かと思うと、才能がある人はもう全然違うな、と最近とみに自信喪失中の自分が悲しくなった。
3巻が読めるのなら、実は1度しか読んだことが無くて、私には萩尾望都の中で唯一だめだと思っていた(唯一ではなくなってしまったのは『残酷な神が支配する』の5巻ぐらいからかな)『トーマの心臓』を読んでみようかな、と思う。全集の前巻までは持っているんだが。
このころはお話の作りが上手、というより感性が飛び抜けていた作家だったんだな、という感想だった。