影とのたたかい
- 作者: アーシュラ・K.ル・グウィン,Ursula K. Le Guin,清水真砂子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/04/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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やっと読み始めた「ゲド戦記」。ソフト版がでて本当に良かった。
始めはジュブナイルであることがよく分かる。主人公は傲岸で生意気でそれでもかわいいところもある少年。
途中からうわさ通りどんどん暗くなってくる。主人公が19歳だなんて分からないよ。
影の最後の扱いが、陳腐な二元論では終わらない、秀逸さ。
そして少年ハイタカ(ゲド)が少年時代を完全に終わることを意味してるのだろうが。
しかし暗い。『指輪物語』は暗いけれど、それと対照的な脳天気者たちも出てくるし(ピピンとメリーとか)、
「ナルニア」は暗い、というより明るく終末へ向かう感じだが(全部読んでないけど)、
これは始めから暗いイメージが漂うのね。
『闇の左手』も暗いイメージがあったなぁ、と思いつつ本棚を漁って本裏の内容かいつまんだものを読んだら、
全然記憶にないじゃないか。ということで読み返すことにしてみた。
ゲドの2巻目以降をまだ手に入れてないからしょうがないしな。アマゾンさんに頼まないと。
ところで「その話ストップ」というセリフはちょっとなぁ。
ここではないどこかの話で「ストップ」は白ける。ここへ急激に引き戻され驚愕してしまう。
それから「地球」という単語も何とかして欲しかった。earthというのが原語だったら、大地でも良いと思う。
原書を見てないから何ともいえないが、ジュブナイルであろうとも、だからこそかもしれないが、
訳語って問題になると思う。その他の流れが非常に読みやすい翻訳であったから余計に目立った。残念。
全巻読み終わっても、アニメはたぶん観ないと思う。
それぐらいひどいのか見てみた気もしなくはないが、そんな理由で見るのも時間の無駄だしな。
「キャシャーン」ぐらいはじけてないと。「GOEMON」ははじけてるらしいのでテレビ放映を待つ。