首都決戦と暫定政府と平和維持軍と戦後復興とテロ
- 作者: 打海文三,帝国少年
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/10/31
- メディア: 単行本
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著者はどこに落としどころを見つけるつもりだったのだろうか。とりあえずも東海以東での戦争は終結したようには見えるが、すでに内部闘争が始まり、それにつけ込んでテロが横行し、平和維持軍は役に立たず、そして人権と正義を武器にしたアメリカの陰謀。と邦子の陰謀あたりがリアルな世界と直結していて、これが言いたいがための最終巻かと思わせる。アメリカに頼った国の軍隊は基本的には反米気質だ、みたいなことが書いてあったが、なんという真実。
おそらく残り3章半でともかくも何らかの落ちを付けるつもりだったのか、それとも落ちを付けずただ終わってしまう話だったのか、なんとなく主人公二人の死亡フラグが立ち気味であったから、ここで投げ出されたことが良かったのかもしれない、と思って納得しなければならない断筆。
こんな状態では、悪党になるか死ぬか問二択しかなければ、椿子は悪党のまま孤独にすっ飛ばし、海人は死ぬしかないんだろうな、と思わなきゃいけない状況。戦争はイヤだね、ホントに。