風太郎の短編集

短編集だからスケールが小さいが、そこがさっくりと読みやすい。風太郎は私はある程度まで乗りだすまでに力づきてしまう傾向があるので。
まあそれでもなんというシモネタ忍法を、軽快ながらもしっかりとしたある意味美しい日本語で綴られたることか。こういう文に所々「○○%」とか入っているから、実は作者がものすごく突き放した次元にいるのが分かってそれもなんか軽妙さを感じる。しかし、忍法ダッチワイフはすごかった。
最後の、忍術に関した彼のエッセイ風の読み物に、「忍法なんてものを真面目に取り合うなんてアホ。ギャグはギャグとして楽しめ」という姿勢が見れてそれもまたよし。
途中で止まった長編を再び読み直してみようかなぁ、と今更ながら思ったりした。