読後感結構よし

MRIを撮りに行って、その後の診察と会計に以上に時間がかかったので、残り三分の一を一気に読む。ちなみに診察ではなんの問題も無し。つまりとりあえずただの偏頭痛で、慣れるしかないというわけなのだな。「きれいな首」と、MRIの写真を見て言われてもなんだかなぁ。


タイトルが秀逸(途中で観るのを止めたので知らなかったが、グレンラガンの最終回のタイトルはこれだったそうだ)。ロケットと、星と、宇宙に取り憑かれた中年男の5年間。木星までのロケット計画が発表されてからのトントン拍子から、オヤジの夢ゆえに挫折、そして、物寂しいけれどそれでもほんわかする終わり。まさに最後の三分の一が山場であったな。
自分にはこんな夢はないけれど、そしてもう二十一世紀入って何年もたって、人類にとっての夢も希望もない感じがする昨今に読んでいると気がつくとちょっと悲しい。これが書かれた50年前だったら、共感するコトしきりだったにちがいないオヤジの夢であった。
最後の文がまた秀逸。「息づまる闇の中でわたしはそのロケットと、おまえと、人類とその未来と、そしてもし人間が神になる前から神というものがあるとしたら、その神に対する、言い知れぬ畏れにひたされている……。」
一つ問題があったのが、漢字のひらきかたが私の好みでなかったこと。始めしばらく読みづらかった。
解説(中島かずき・SF好きと知って好感度アップ)でも書かれているが、SFのタイトルって秀逸なのが多いわぁ。