ライラ

Northern Lights (His Dark Materials S.)

Northern Lights (His Dark Materials S.)

やっと読み終わった。
邦訳版では『黄金の羅針盤』。でも実際「羅針盤」じゃないのだからして、そのタイトルはどうよ、という気もしなくはない。
途中からライラに対するイライラもおさまった。ちゃんとした子供の主人公だったのね。天の邪鬼で好奇心旺盛で、ちょっとわがままで、恐がりで場合によってはしっかりしていて、食べる時は食べ、眠る時は寝るし、したいことはしたいと行って我を張る子だったのね。
もとよりジュブナイルだったわけだ。等身大の女の子。
しかし、聖書すら改変する徹底的な世界設定。その上量子論的平行世界であることもしっかり説明。単なる「魔女が飛んだり、オーロラの向こうに違う世界が見えたり、武装したホッキョクグマぶっきらぼうなしゃべり方とライラとの友情関係を考えると萌える)が走り回る」ファンタジーとは違うわけで、しかも終わり方が暗い。
旅立つ彼女の「後ろには苦痛と死と恐怖が、前には疑惑と危険と多くの謎が横たわっている」わけで、この後書きになるのだがしばらく読むヒマ無いなぁ。ともかくこれで映画を見に行ける気分になったが、そんな時間が無いなぁ・・・。しかもそろそろ終わりそうだし・・・うう・・・。