麦の穂をゆらす風

原題、The Wind that Shakes the Barley、今日から日本公開。
自由と独立を求めて支配者に対して弱者としての闘い=テロ、を始めてしまったなら、いったいどこで止めるべきなのか。完全な自由と独立を手に入れたいのか、それともどこかで妥協してまず平和を手に入れるのか、前者を選んだ者は決して「狂信的」でもなく、後者を選んだ者も決して「臆病者」でもない。分かってはいるけれど、この二者に分かれてしまう現実、それに伴う悲劇。
別に1920年代のアイルランドだけの問題ではないと思うのだがね。そうやってみないとこのあたりの時代背景が分からない人には、少々理解するのが難しい話かもしれない。わたしは現代史はからっきしなので、物語の後半の衝撃的展開と、最後のあっけなく、悲しすぎる終幕に、どうしようもない気持ちを持つしかできなかった。


映画としては少々長すぎるのが問題かな。


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