川上紳一『全地球凍結』

最近夜眠れなくて、ふとんに入ってから３時間ぐらい苦しむ。しょうがないので本を読む。英語の本はあんまり読んでるとますます寝れなくなりそうなので、日本語の本をてらてらと読む。で読んでみたのがこれ。

全地球凍結 (集英社新書)

元々地球史としてはカンブリア、とか先カンブリア、とかが好きなので、この手の本をチョイス。まだ発表されて数年の新しい仮説なので、穴も多いよう。語り口は非常にざっくばらんで、書いたというよりテープをおこしたようなのだが、仮説の説明は、百パーセント文系の人間には分かりづらい。しかもかなりしつこいくらい科学的な説明がされて、そのあたりはがーっと流し読んだ。じっくり読もうがどうしようが、分からないものは分からない。（逆に良く理解できる人はもっと楽しいんだろうな、と思うとちょっと悔しい。）それでも、新しい仮説が生まれていく過程、その仮説の解説、元となった文献・発表・考察、さらに「全球凍結」仮説への反対の仮説、それとの比較、それぞれの問題点、これからの課題、と、流れとしてはとても良かった。

しかし、平均気温マイナス50℃の、赤道まで完全に氷で閉ざされた地球から、2000年そこらで、プラス50℃の灼熱地球へ、ってすごい話だ。それで「カンブリア大爆発」になるわけだからして。

NHKスペシャル地球大進化 46億年・人類への旅 第2集 全球凍結 大型生物誕生の謎 [DVD]

これが観たいな。