アンブロークンアロー

アンブロークンアロー　戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)

グッドラックをほとんど覚えていない自分にびっくり。叛乱始まって終わりだったんだっけか。
神林長平のお得意の「言葉」と「自意識」の話が雪風にも順調に侵入。最初の機会の鬱陶しい解説ととその動きに対する狂おしいほどの細かい描写が好きだったので、深井大尉が結構ベラベラしゃべるのがちょっと残念。それでも、雪風となんとなく心を通わせたり（雪風に心があるわけでも擬人化を完全に否定していても）関係性が良好になっているのと深井大尉代わりと諦観を示しているのはよかった。
最後の「通路」を飛び出してさっそうと戻っていく雪風と深井大尉は素適でした。

雪風に対する異常なまでの執着というのは短編での「ぼくの、マシーン」で書かれていたな。

大晦日に読み終えたら元旦に熱を出してしまったよ。知恵熱？