TaraWatch

タラの丘は世界遺産にはなっていないようだが、アイルランド人にとってはそれなりに意味のある歴史的遺産(後世になって植え付けられた不正確な伝説も多いが)であるが、やはりこれの一部に道路を通してしまおうという計画は止まらないのかも知れない。さいきんプロフィールの写真を変えたが、この建築計画に対して「タラの丘を守ろう」という団体のロゴの一つのようである。その団体がTaraWatchという。全部英語であるが。
ヨーロッパの一国とはいってもアイルランドは国としては若いし、近年までやや反動的な教育政策が続いていたし、景気が上向いてきたといってもすでにかげりは見せ始めているし、いわゆる「ヨーロッパ」のイメージとしては捉えられない、後進的な国であるが、役人の動きが日本のようで本当にやるせなく感じる。
これは6月に行われた第6回世界考古学学会においての活動を伝えているものだが、御用学者たちによるプレッシャーが考古学者たちに押しつけられていることが書かれている。このままでは世界遺産登録も危うい、と。
環境保護と、遺産(遺跡)保護と、経済問題はどこの国にもあることなのだ。そうやって考えれば、宮内庁管理下によって、考古学者も入れないが、道路を通すことも不可能な一部の古墳というのはある意味「保護」されていると言えるのだろうか? 管理下に入っていない古墳は消えゆくとしても・・・。
なんか分からなくなってきた。