されど罪人は竜と踊る 2巻
されど罪人は竜と踊る 2 ~Ash to Wish~ (ガガガ文庫)
- 作者: 浅井ラボ,宮城
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/06/19
- メディア: 文庫
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敵の正体が実はアレ、というのには途中で気がついてしまったのが残念。
世界観やら主人公たちやらの中二病的設定は置いておいても、相変わらず言葉が多すぎではあるが政治的背景は好み。社会的地位は底辺に近い政治的には全くの無力の二人、対、国家の最高権力の一翼を担いその勢力の大きさとそれに伴う社会的責任と国家のために無慈悲となるも厭わない人物との、主人公たちが感じる敗北感に似た感覚は共感ができてしまう、そういう背景が華麗なる中二病舞台の背景にあるところがよい。
で、赤い指輪がどういう状況で渡されたのか忘れてしまったので、1巻を読み直すという状況。三回目だよ、アホだな。
されど罪人は竜と踊る 1 ~Dances with the Dragons~ (ガガガ文庫)
- 作者: 浅井ラボ,宮城
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/05/21
- メディア: 文庫
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ブラッド・ソング・戦士の掟
- 作者: アンソニー・ライアン,鈴木康士,矢口悟
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2015/03/20
- メディア: 文庫
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主人公は1巻目より少し大人になった。若くして伝説の戦士になったが、老獪な国王の手先となる運命になったところで読み進めるのが嫌になった。
1巻の最初を思うと、ただの人殺しになりたくなかったのに、というのが透けて見えて。
さて。3巻目を本屋で見つけられるといいな。
三国志(2)
- 作者: 宮城谷昌光
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/10/10
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三国志をほとんど知らない私でも知っている董卓がのらりくらりと軍を動かしているところで終了。先の見えた帝国のために命を落とす必要性を感じていないところが、新時代の幕を引く役割を歴史に与えられた存在かなぁ、と。
ともかく「義」ということに重きを置く宮城谷節なので、後漢後期から末期にかけての皇帝に対する評がかなり辛い。
[本Game of Thrones、三国志(1)
A Game of Thrones (A Song of Ice and Fire, Book 1)
- 作者: George R. R. Martin
- 出版社/メーカー: Bantam
- 発売日: 2003/01/01
- メディア: Kindle版
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ハヤカワ版は
- 作者: ジョージ・R.R.マーティン,George R.R. Martin,岡部宏之
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/05
- メディア: 文庫
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再読。
かなり前に再読し始めたのだが、ある事件がきっかけで子供たちがどんどんひどい状況にはまっていくことが分かっているので、その事件が起こり始めたところで読むのを止めたまま放置しまくっていた。
『ブラッド・ソング』を読んだら重厚ファンタジー熱が上がったので、続きを読むことにした。しばらくはずーっとSF状態だった。
細かい部分は覚えていないがこの巻はおおよその話は覚えていた。相変わらず子供たちの年齢の幼さに反してかなり大人な部分が、ある意味「リアル」なんではあるが、大人たちの子供たちに対する、現代から見れば冷淡ともいえる振る舞いも、「リアル」な部分なのかもしれない。庶子(Jon)の報われなさとか、かわいくて従順でそこそこの頭が必要で上品な振る舞いができればいい、みたいな女の子(特にSansaとか。しかも11歳で婚約とか)に対する評価とか。でもJonは比較的恵まれているように感じたのは、これまでの感想と違うかな。おそらくこの子が一番父親(本当の父親かどうかもはっきりしないんだけど)に似ているのかもしれない。
さて、残りをすべて再読し数年前に出た新刊(もうすでに新刊ではない状態だ)にたどり着くのはいつだろう。デカイし知らない単語はひょこひょこ出てくるしで外にもって読める本ではないから家でしか読めないし、家で本を読む時間も限られるからな。
- 作者: 宮城谷昌光
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/10/10
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三国志、ということだが、極端に言えば後漢の初めから。光武帝の名前もチラチラ出てくる。本筋は光武帝の曾孫当たりからだが、その当たりから後漢が政治的に混乱し始めるところ、だからこの時代から話を始めているようだ。宮城谷昌光的には三国志演義ではなく、本筋の三国志を下敷きにしたいからのようで、それだと実際に三国志の例の三人というか四人というか五人というかが同時代的なのはほんの数年にすぎないため、というのも理由のようだ。
本巻の後半でようやく曹操の祖父(宦官だが)がひょこひょこ出てくるくらいか。
外戚による実際の統治というのは日本史でも普通の話だが、後漢では外戚というのは皇帝の母方の祖父ではなく、前皇帝(あるいはその前の皇帝)の皇后(皇太后)と(その兄弟)いうことになるようだ。三代にわたって皇太后による摂政政治が行われており、その三人目が善政を敷いているのに自らの兄弟によって政治的に歪みが生じてくるところで1巻は終了。
日本では天皇になってしまえばほとんどが殺されることはないようなイメージ(上皇にさせられてしまって政治的には無力化されることが多い。数人が島流しにされるので、島流しはアウトロウ化されるから殺される可能性はあるが。皇子の時点では殺される可能性が大)だが、どうも「病死」としているが皇帝は実際には殺されたんじゃないかー、という短命の皇帝が多すぎる気がする(ここまで殺された皇帝は始皇帝の後継を含め三人しかいないことになっているが)。だから皇后が実権を握る(皇嗣が幼児だったり子供だったりするから。または、皇嗣を敢えて子供にするとか)訳だが。そして政変が起こったり皇帝が代替わりしたりして親政を始めると、それまでの皇太后一族とそれに連なる官僚や宦官がことごとく殺されるという、中国帝国の恐ろしさよ。
帝国が革命で変わるときにもそれまでの皇室が滅されるし。
しかし人名が多すぎるし読めない漢字も多いしで続けて読まないと大変なことになりそうだ。
ブラッド・ソング・血の絆
- 作者: アンソニー・ライアン,鈴木康士,矢口悟
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/12/05
- メディア: 文庫
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あまりの強さによって王国にとっては英雄であり、敵にとっては憎んでも憎みきれない主人公が、捕虜となりどうやら何かの裏がありそうな「決闘」のために船に乗せられ、その結果による彼の死を目撃しようとする王史編纂者に対して、少年時代からの話をする、という体裁。
父親に半分捨てられるように騎士団に引き渡され、家族を捨てて騎士団のメンバーのみを家族「ブラザー」とすることを余儀なくされた少年が、厳しい訓練と「試練」によって仲間を失いつつも成長していく姿が描かれる。(それゆえに「血の絆」という日本側がつけた副題に違和感ありあり。血の繋がりのない者たちの絆の話なのに)
という感じのことが本自体にも書いてあるが今のところこれ以上のことは言えないのが残念。トリロジーの1冊目をさらに3分割にした1巻目であり、2巻及び3巻は今年の夏頃までに出る、という状況で、本家のトリロジーも三部目はまだ出版されていない、となると全部読み終わるのにどれぐらいの時間がかかるのかしら〜。原書に手を出してしまいそうになるのをぐっと堪える。
衣鉢を継ぐ、とされたマーティンの「氷と炎の歌」の原書の読み直しをしているさなかでちょっと無理だし。まあ、楽しみに待ちましょう。伏線もたくさん貼られていることだし。
百万年の船(3)、されど罪人は竜と踊る
- 作者: ポールアンダースン,Poul Anderson,岡部宏之
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1994/01
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宇宙船の中での濃密な関係なることによる軋轢やら何やらでようやく知的生物のいるある世界でとりあえずの暮らしをするが…。
終わりがいまいちよく分からない。タイトルと係わり合いになっていることだけが分かる。どうやら私は他の本の内容とごっちゃになっていたようだ。作者は一緒だが、私が覚えていたと思っていた話は『タウ・ゼロ』だったのだ。衝撃的。そして『百万年の船』の終わり方はまったく覚えていなかったので、ある意味衝撃的というかSF的な読者放りっぱなしな終わり方だったのだ。ちょっと残念。
されど罪人は竜と踊る 1 ~Dances with the Dragons~ (ガガガ文庫)
- 作者: 浅井ラボ,宮城
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/05/21
- メディア: 文庫
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日常生活では冗談ではないほどの仲の悪さと罵詈雑言を送り合う二人が、戦闘中は非常によくできたコンビネーションを発揮する、というのも中二的でよろしい感じだ。化学(一部物理も。ただし、物理はちょっと作り込みの甘い使い方)的なガゼットをまくり立てるところも文系にとってはかなり魅力的であった。
百万年の船(2)
- 作者: ポールアンダースン,Poul Anderson,岡部宏之
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1993/12
- メディア: 文庫
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不老であり限りなく不死に近い人たちが、愛する人たちと子供たちや孫たちの死を乗り越えながらそれでも生きようとする場合、どのように生きるかはその人のキャラクターによることがよく分かる。まあ、二人目の場合、13世紀から次の登場が第2次世界大戦なので、その間どうやっていたのかいまいちよく分からないのではあるが。
しかしここまではまったくもってSFではない。